ネット掲示板やSNSで画像を1枚見せるだけで、誰もが「あの場所だ」と察してしまう伝説のロケーション、通称「例のプール」。青と白の清潔感あるタイル、大きな天窓から降り注ぐ自然光、そして透明なガラス張りの仕切り――このあまりにも見覚えのある光景は、日本国内にとどまらず海外のネットコミュニティでもミームとして拡散され、世界的な認知度を誇ります。
しかし、その正体や正確な所在地、誕生に至る歴史的背景、さらには一般人でも借りられるのかというリアルな実態については、噂話ばかりが先行してきました。2026年現在もなおカルチャーの象徴として稼働を続ける現場の最新情報を交え、新宿のビル最上階に実在する有名撮影スタジオの全貌を検証します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「例のプール」の正体は、新宿区に実在するハウススタジオ「ピースタジオ No.93 花園ルーム」。
- 要点2:かつて著名俳優の自宅ペントハウスだった歴史を持ち、一般人でも撮影やオフ会で公式予約が可能。
- 要点3:成人向け作品のみならず『仮面ライダー』や人気アニメにも多数登場し、2026年現在も聖地として稼働中。
ネットを席巻した「例のプール」の正体|新宿に佇む撮影スタジオ「花園ルーム」
ネット空間で「あのプール」「例のプール」と呼ばれる空間の正式名称は、撮影スタジオ運営大手のピースタジオが管理する「No.93 花園ルーム(HANAZONO ROOM)」です。怪しい非合法施設などではなく、商業撮影から個人制作まで幅広く対応する実在のレンタルハウススタジオとして営業しています。
気になるスタジオの所在地は、東京都新宿区新宿1丁目。東京メトロ丸ノ内線の新宿御苑前駅から徒歩数分という、都内屈指の好立地に位置するマンション「サンハイツ第3花園」の最上階(9階・10階部分)を改装したペントハウス型スタジオです。オフィスビルやマンションが立ち並ぶ穏やかな一角にあり、建物の外観からは室内に本格的なプールが備わっているとは想像もつきません。
スタジオ内には、縦約6メートル、横約3.5メートルのプールが屋内に設置されており、頭上には開閉可能な大型天窓が広がります。自然光が美しく差し込む構造や、プールサイドに面したバーカウンター、吹き抜けの螺旋階段など、計算し尽くされたラグジュアリーな構造が特徴です。
「例のプール」元ネタの真相と歴史|高級邸宅から世界的ミームへ
なぜ雑居ビルやマンションが密集する新宿のペントハウスに、これほど本格的なプールが作られたのか。その元ネタと歴史を紐解くと、かつて俳優の石坂浩二氏が所有していた個人邸宅であったという驚きのルーツに行き当たります。当時、贅を尽くした個人用デザイナーズマンションとして設計され、そのシンボルとして屋上階にプールが造られたと伝えられています。
その後、所有権の移転を経て撮影用ハウススタジオ「ピースタジオ No.93 花園ルーム」として一般開放されると、映像業界の間で瞬く間に重宝されるロケーションとなりました。都心で水の演出ができる屋内プールは極めて稀少であり、天候に左右されず自然光を活かした撮影ができる利便性がプロのクリエイターたちを惹きつけたのです。
2000年代以降、成人向けビデオの定番ロケーションとして頻繁に画面へ登場したことで、日本のネット掲示板を中心に「見覚えがありすぎるプール」として話題が沸騰。さらには英語圏のRedditや4chanをはじめとする海外フォーラムへも「That Pool」の名で拡散され、言語の壁を越えた世界共通のネットミームとして定着していきました。
特撮からアニメまで!一般作品にも多数登場した知られざるメディア露出歴
ネット上では特定ジャンルのイメージが定着しているものの、実際にはメジャーな一般映像作品にも数多く登場しています。都心一等地の豪華な邸宅というシチュエーションを描く上で、花園ルームはこれ以上ない舞台装置だからです。
特撮ヒーロー作品における代表格が、2011年放送の『仮面ライダーフォーゼ』です。第31話および第32話において、劇中に登場するセレブな生徒会長の別荘シーンとして花園ルームがそのままロケ地として使用されました。特撮ファンの間では「日曜の朝から例のプールが映った」とSNSが騒然となった有名なエピソードです。さらに『仮面ライダーW』など、他の東映特撮シリーズでもセレブの邸宅や事件現場として度々画面に登場しています。
アニメーション作品においても、花園ルームはパロディやオマージュの対象として確固たる地位を築いています。主な登場作品や元ネタとなった例は枚挙にいとまがありません。
- 『デュラララ!!×2』:劇中の背景美術として、あの特徴的な青いタイルと天窓が精巧に再現。
- 『咲-Saki- 阿知賀編』:合宿先の施設内のプールとして、酷似したアングルが登場。
- 『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』:日常パートのワンシーンでオマージュ的に描写。
- 『アイカツ!』:ファンの間で話題を呼んだ背景カットのオマージュ描写。
このほか、フジテレビ系列のオムニバスドラマ『世にも奇妙な物語』や、有名アーティストのミュージックビデオ、バラエティ番組のコントセットとしても頻繁に起用されており、日本の映像カルチャーの裏方として長年にわたり貢献しています。
一般利用はできる?気になる利用料金と予約方法の手順
「業界関係者やプロの制作会社しか借りられないのではないか」と思われがちですが、花園ルームは一般人の個人利用も可能です。近年はコスプレ撮影会、ポートレート撮影、自主制作映画、さらにはファン同士のオフ会やYouTube等の動画配信スタジオとしても利用されています。
予約は運営元である「ピースタジオ(p-studio)」の公式ウェブサイトから行います。空き状況カレンダーを確認し、専用の予約フォームまたは電話にて申し込むシステムです。人気のスタジオであるため、土日祝日の日中帯は数ヶ月先までスケジュールが埋まることも珍しくありません。
利用料金は撮影の種別(スチール写真か動画・ムービーか)によって設定が分かれています。
- スチール撮影料金:1時間あたり約15,000円〜20,000円前後(最低利用時間:基本3〜4時間から)
- ムービー(動画)撮影料金:1時間あたり約20,000円〜28,000円前後
- パックプラン:終日貸切や深夜パックなど、時間帯に応じた定額パッケージも用意
- 温水オプション:プールに温水を張る場合は別途数万円程度の給湯給水費用が発生
個人で利用するには高額に映るかもしれませんが、10人前後のグループでコスプレ合わせやシェア撮影を行えば、1人あたり1万〜2万円程度で貸し切ることが可能です。なお、集合住宅のペントハウスという構造上、大音量を出す行為や近隣住人に迷惑をかける行為は厳しく禁止されており、利用規約の遵守が徹底されています。
【2026年最新】「例のプール」の現在と聖地としての価値
2026年現在も、ピースタジオ「No.93 花園ルーム」は現役のレンタルスタジオとして連日多くの予約を集めています。長年の稼働に伴い定期的なメンテナンスや一部機材の更新が行われていますが、利用者の期待を裏切らないよう、あの象徴的なタイルやガラスのレイアウトは当時の風情をそのまま維持されています。
現在のトレンドとして特筆すべきは、国内クリエイターのみならず、訪日外国人による「聖地巡礼」的な利用や撮影需要が定着している点です。海外のネットカルチャーを通過した旅行者が、日本のポップカルチャーの記念碑的スポットとしてスタジオを予約し、記念撮影を行う事例も見受けられます。
かつてはアングラな笑いのネタとして消費されていたワンシーンが、時代を経て映像史のユニークな足跡として肯定的に捉えられるようになりました。単なる撮影用物件の枠を超え、デジタルネイティブ世代の共通言語として愛され続けています。
【例のプール】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:一般人が泳ぐ目的だけで借りることはできますか?
A1:遊泳専用のレジャープールではないため、純粋な水泳目的での利用は想定されていません。あくまで「撮影用スタジオ」としてのレンタルが原則です。ただし、写真や動画の撮影演出に伴い水着を着用してプールに入る行為は許可されています。水を張る場合は事前の申告や追加料金が必要となるため、予約時の確認が必須です。
Q2:見学や聖地巡礼のために外観だけ見に行くことは可能ですか?
A2:建物の外観を見るだけであれば公共の道路から視認できますが、スタジオがある建物は一般の住民が暮らす集合住宅です。エントランス内への無断立ち入り、インターホンの空押し、建物周辺でのたむろや大声での会話は重大な迷惑行為となります。スタジオ内を見たい場合は、正規の手順で予約を取って利用しましょう。
Q3:プールに水は常に張ってある状態ですか?
A3:基本的に通常時は水が抜かれた状態、もしくは浅く張られた状態で管理されています。満水状態での撮影や温水を利用したい場合は、事前のオプション申し込みが必要です。給水や水温調整には数時間を要するため、当日急に希望しても対応できないケースがあります。
まとめ:ネット文化が育んだ唯一無二のランドマーク
インターネット黎明期から現代に至るまで、画面越しに無数のユーザーを惹きつけてきた「例のプール」。その実態は、新宿御苑のほど近くにたたずむ由緒あるハウススタジオ「ピースタジオ No.93 花園ルーム」でした。
有名俳優の邸宅からスタートし、特撮番組や人気アニメのロケ地、そして世界規模のネットミームへと変貌を遂げた数奇な歴史は、日本のサブカルチャーのダイナミズムそのものを物語っています。正規の予約手順を踏めば一般の表現者にも門戸が開かれているこの特別な空間は、2026年の今もなお、新たなクリエイティブと物語を生み出す現場として確固たる輝きを放っています。 (出典: 例 の プール(Yahoo!ニュース))